貴州省

自然地理

2020-11-12

翻訳:劉 繍

修正:小川 恵佳

監修:姚 武強


 貴州省の略称は「貴州」或いは「貴」で、中国の南西の東南部に位置し、東経103°36'-109°35'、北緯24°37'-29°13'の間に介在し、東は湖南、南は広西、西は雲南、北は四川と重慶に接し、山川秀麗、気候が穏やかで、民族が多く、資源が豊富で、発展の潜在力が大きい省である。全省の東西の長さは約595キロメートルで、南北の距離は約509キロメートルで、総面積は17699平方キロメートルで、全国の国土面積の1.8%を占めて、全国の第16位に位置する。


 地理環境が独特だ。貴州省は雲貴高原に位置し、境内の地勢は西高東低で、中部から北、東、南の三面に傾斜して、平均海抜は1100メートルぐらいだ。全省の高原山地が多く、「八山一水一分田」とも言われている。全省の地形を概括して高原、山地、丘陵と盆地の四つの基本タイプに分けられる。その中に、92.5%の面積は山地と丘陵だ。境内は山脈が多く,重い山々が峰をなし,延々と縦横に連なり,高い谷が深いだ。北部には大婁の山があり、西から東北に向かって北の境を斜めに貫き、川貴州の要害として婁山関の高さは1444メートルである。中南部の苗嶺が横に連なり、主峰の雷公山の高さは2178メートルである。東北の境には武陵山があり、湘から縫われて貴州に入る、主峰の梵浄山の高さは2572メートルである。西部には烏蒙山がそびえ、この山脈に属する赫章県珠市郷のニラ坪の海抜は290.6メートルで、全省の境界内の最高点として、「貴州の屋根」と呼ばれている。貴州東南部の黎平県の土地坪郷水口河は省境のところから出て、海抜の高さは147.8メートルで、境界内の最低のからだ。全省のカルスト地形の発育は非常に典型的である。カルストの土地面積は112472平方キロメートルで、全省の国土総面積の63.8%を占めている。国内のカルスト分布範囲は広く、形態とタイプはそろっていて、地域は明らかに異なっていて、特殊なカルスト生態系統を構成している。


 土壌の種類は多様なことがある。全省の土壌面積は159100平方キロメートルで、土地の総面積の90.4%を占めて、土壌は中亜熱帯常緑広葉樹林紅土-(黄土帯)に属します。中部と東部の広大な地域は湿潤性の常緑広葉樹林帯で、黄土帯を中心としている。南西部は乾性の常緑広葉樹林帯で、紅土帯を中心としている。西北部は北アジアの熱成分を備えた常緑広葉樹林帯で、黄土帯が多いだ。また、母岩によって制約されている石灰土と紫土、粗骨土、棕土、湿った土、泥炭土、沼地土、石炭、石質土、山地の重土、赤土、新積土などの土類がある。農業生産にとって、全省の土壌資源の数量は明らかに不足している。農業、林業、牧畜業に使える土壌は全省の総面積の83.7%を占めている。


 気候が快適で快いだ。全省の気候は温暖で湿潤で、亜熱帯湿潤季節風気候区に属している。気温の変化が小さく、冬は暖かく、夏は涼しく、気候は快適で、全省の大部分の地区の年平均気温は15℃ぐらいだ。全省から見ると、通常の一番寒い月(1月)の平均気温は3℃-6℃が多く、同じ緯度のほかの地域よりも高く、最も暑い月(7月)の平均気温は22℃-25℃で、典型的な夏涼しい地域だ。全省の年間平均降雨量は1200ミリぐらいで、雨季が多く、曇りが多く、日照が少ないだ。国内各地の曇天の日数は普通は150日を上回って、いつも相対湿度は70%以上にある。大気の循環や地形などの影響を受けて、全省の気候は多様性を呈している。「山には四季があり,10里ごとに異なる気候がある。」と言われている。その他には、気候は不安定で、災害性の天気の種類はわりに多くて、干ばつ、秋風、凝結、雹などの頻度は大きくて、農業の生産に対して一定の影響がある。


 植生が豊かで多様だ。全省の植生は明らかな亜熱帯性を持っている。構成は種類が多く、区系成分は複雑だ。維管束植物(苔を含まない植物)は252科、1781属、8612種(亜種、変種、変型を含む)がある。植物区系は亜熱帯及び熱帯性の地理的成分が優勢であり、例えば、汎熱帯分布、熱帯アジア分布、旧世界熱帯分布などの地理的成分が大きな比重を占め、温帯性の地理的成分も異なった程度に存在する。また、中国、貴州特有の成分が多いだ。特殊な地理的位置のため、全省の植生タイプは多様で、中央アジア熱帯地帯性の常緑広葉樹林があり、カルスト非地帯性の常緑落葉広葉樹混交林があり、南部地区には少量残っている溝谷季雨林がある。寒暖性亜高山針葉林もあり、暖かい山地の針葉林もある。大面積に二次生の常緑落葉広葉樹林と落葉広葉樹林があり、また灌木が林に灌木する。植生は空間分布において明らかな過渡性を示し,それによって様々な植生タイプが地理的分布において相互に交差し,様々な植生タイプが複雑で多様である。


 川の数が多いだ。貴州川は揚子江と珠江の二大水系上流の交錯地帯にあり、揚子江、珠江上流地域の重要な生態障壁である。全省の水系順地勢は西部、中部から北、東、南の三面に分かれている。苗嶺は揚子江と珠江の両流域の分水嶺で、北は揚子江流域に属し、流域面積は11747平方キロメートルで、全省国土面積の65.7%を占めている。主要な河川は烏江、赤水河、清水江、洪州河、シ舞陽河、錦江、牛柵江、横江などがある;苗嶺は南は珠江流域に属し、流域面積は60420平方キロメートルで、全省の国土面積の34.3%を占めている。主な河川は南盘江、北盘江、紅水河、都柳江などがある。


 貴州の河川の数はわりに多くて、流域の面積の50平方キロメートル以上の河川は1059条がある。貴州の河川の山岳地帯性の特徴は明らかで、大多数の川の上流の河谷は開けて、水の流れは穏やかで、水量は小さいだ。中流の河谷の束は相間を放して、水流は急だ。下流の河谷は深くて狭くて、水量は大きくて、水力資源は豊富だ。


 特定の地理的位置と複雑な地形地形地形のため、貴州の気候と生態条件は複雑で多様で、立体農業の特徴は明らかで、農業生産の地域性、区域性はより強く、農業の全体的な総合開発と特色のある農業の発展に適している。